東京に育った渡辺啓子は、都会の生活の一こまを描いたり、時にはオートバイで旅をしながら新鮮な風を求め、マラソン、水泳、 トライアスロン、空手などのスポーツをしながら新しい世界を探した。1999年 にニューヨークへと移住し、マンハッタンの風景様々な人達のエネルギーを題材に描いてきた。
NYの空気は、私からすべての言い訳を取り除き、錆びそうになる感覚を敏感にしてくれます。そして何事も安易にまとめてしまおうとする気持ちを壊して新鮮な気持ちを与えてくれ、他人によくみせようと取り繕ってしまいそうな私に疑問を感じさせ、恥ずかしいからと隠してしまいそうな事を堂々と表現させてくれます。
そしていつの頃からか、日曜日にキリスト教会で聞く聖書の言葉を絵にしたいと思いはじめた。
聖書に「人はパンだけでは生きて行けない」という言葉があります。神様は、「パン」の他に必要なものは、私たちがお互いに愛し合う心であると教えていると思います。現代社会で健康な心と身体を維持していくうえで、絵、歌、文学などにより心を豊かにしてゆくことの大切さを、いま実感しています。
絵を描くということは、とてもプライベートなことでもあり、作家が、表現者として自らの心の中を社会という外界の世界に見せてゆくことだと思います。 神から与えられた肉体と精神の上に、幼時から今迄の生活環境から得た知恵、知識と感性が重なり生まれる制作熱意と、その結果としての自己葛藤を通して、作品が形となり、自分の芸術的領域が出来上がってきます。そして自分の責務として、作品を通して神の栄光と祝福を伝えられたら幸いです。 |